技術の力と、最高の仲間で、未知の世界に踏み込む
「コラビット(collabit)は、技術を目的とした会社ではありません。collab-it。IT(それ)とIT(information technology)とコラボし、課題を解決する会社です。」
取締役COOである岡崎駿介は、「HowMa」を生み出した立役者の一人。彼にとって未知であった「不動産」の闇に立ち向かう理由とは。
そして、これから創り上げる世界とは。(インタビュー:岡のぞみ)
相手を動かし、仕事を進めるために
大学卒業後は、リクルートと博報堂にそれぞれ2年半在籍しました。どちらも社会人、経営者にとって重要なことを学びました。
リクルートはいわゆるリテール営業で、飲食店の店長やオーナーなど、営業対象は何百社。お金を稼ぐことの大変さやありがたさを知りました。1日100件近く飛び込み営業をし、2年目には、10名程度のメンバーに対するマネジメントなども経験しました。営業や人間関係の考え方の基礎は、リクルート時代に培われました。
一方博報堂は、大手のクライアントを数十人のチームで担当。プレゼンに勝てればウン億円、負ければゼロ。仕事や提案の質も重要ですが、あの担当は話がわかる、社内事情をよく知ってるといったことで勝負が決まることもあります。正しいことをやる、理想を目指してやるというのは大事ですが、相手を動かしたり仕事を進めるには、それとは違うくだらなそうなことでも必要であればやらなければならないというのを、経験から理解して実践できるのは仕事をする上で強いと思います。
2010年ギャザリング決済が流行り、グルーポンやポンパレといったサービスやクラウドファンディングが誕生していました。
人が集まれば決済、集まらなければキャンセルされる仕組みに興味を持ち、友人と一緒に起業を決意。昔の映画を映画館で観られるサービス「ドリパス」を開始しました。
COOとして経営に携わったその会社に、浅海(コラビット代表取締役CEO)がCTOとして加わったのが彼との出会いです。その後ヤフーに会社を売却し、私と浅海はヤフーの社員となりました。
技術の力で不動産の課題を解決したい
当時、浅海は横浜に戸建てを購入していましたが、勤務地となった六本木までは往復4時間。
「日本は家が売りにくいらしい」という話を聞き、悩んでいました。アメリカでは流通の8割が中古物件なのに比べ、日本人は新築好きで中古の流通が少ない。
空き家は増え続け、家を建てては壊し、500兆円もが失われている。家は、誰にとっても必要なものである反面、課題は多い。
市場も巨大な事から、「技術の力で不動産の課題を解決しよう」と、浅海と不動産ビジネスを始めることにしました。
当時は二人とも不動産の知識が全くなかったので、知人に不動産会社の方を紹介してもらい、色々と教えてもらいました。
「誰もが安心して気軽に家を売る仕組みをつく売りたい」そんな想いから、AIで家の価格査定をするサービス「HowMa」が生まれました。
一歩前に進めば、新しい世界になる
HowMaにはスマート不動産売却という仕組みがあります。
お客様の自宅をHowMaのスタッフが内見し、その情報を提携している複数の不動産業者に共有してオンライン上で媒介契約を結ぶという、特許取得の仕組みです。
もちろん誰もやったことがない仕組みです。
だからこそ、オペレーションは合っているか?法律的に問題ないか?分からないことばかり。国交省に行って確認することもありました。
トライアンドエラーの繰り返しです。
今では不動産仲介経験があるメンバーがいるので安心して任せられていますが、スタート当初は不動産オーナーの相談を受けるのも、不動産仲介会社とやり取りも、私がやっていました。わからないことが多いので、常に調べながら受け答えをし、土日にも連絡が多いので常に気が休まらなかったです。
今から思い返すと「何だこんなことか」と思えますが、未知のことがいっぱい動いていると人間不安なんですよね。不動産仲介経験があるメンバーが入社してくれた時のホッした感覚は今でも忘れません。
法人向けのコンサルティングやデータ提供についても、ディベロッパー出身のメンバーが入り、レベルが格段に上がり、ビジネスの幅もどんどん広がっています。
未知のことに挑み、一人ではできないことが、メンバーがいるからこそできていると感じる瞬間は面白いです。
今後目指すことコラビットの使命
コラビット(collabit)は、技術を目的とした会社ではありません。collab-it。
IT(それ)とIT(information technology)とコラボし、課題を解決する会社です。
不動産の流通にはまだ課題が山のようにあります。ここ数年、不動産テックに対する注目度が上がり、業界の期待は高まっていますが、物件広告を載せるポータルサイト以外で大きな存在感を示せているサービスはほとんどない状態です。
そんな中で試行錯誤を繰り返し、「イノベーションで社会問題を解決し続ける」というミッションの通り、次の未開の地に仲間を連れて踏み込んでいくのが私の仕事。
2020年は、エンドユーザーを増やしより多くの課題を解決することで、世の中に対してのプレゼンスを向上させ、メンバーにとっても誇れるサービスにしたいと考えています。